大戸川ダム 再び着工へ
大戸川ダム建設が明記された、国土交通省近畿地方整備局の淀川水系河川整備計画変更案に同意する知事意見案を、昨日の滋賀県議会6月議会で可決しました。
そもそもの経緯は、1953年、大戸川が集中豪雨により氾濫、流域一帯で死者44名、負傷者130人以上の被害が生じました。その後も氾濫被害が続いたため国土交通省近畿地方整備局は1978年着手により、洪水を防ぐことを主な目的として琵琶湖から近いこの場所に計画したのが大戸川ダムです。
ところが、30年後、事態は一変。大戸川ダム建設は凍結されてしまいました。凍結する必要がなかったのに凍結されてしまいました。
今はなき民主党の「コンクリートから人へ」のスローガンのもと、ダムは時代に合わない大型公共事業の象徴として全国のあちこちで工事が凍結、中止が宣言がされました。根底はコンクリートの公共事業を悪に仕立てたもので、ダム・橋梁・高規格道路など。
滋賀においては失われた13年となりました。時間も、労力も、地元の方々の気持ちも。
私は「近年の集中豪雨の影響を考えれば大戸川ダムはやはり有効である」の論評を聞くたびにとても悔しい思いをしています。
そんなことは何十年も前から集中豪雨が続いていて、わかっていることではないか!と。
だから洪水を防ぐことを主な目的として琵琶湖から近いこの場所に1978年に着手したのが大戸川ダムではないか!と。
前知事や民主党政権が関与しなければ、大戸川ダムはとっくに出来上がっていたのです。
国土交通省近畿地方整備局によると、大戸川ダムは、これから正式な計画を策定して建設予定地の地質調査や詳細設計を行い、着工までに4~5年、着工から完成までに8年かかる見通しとのこと。
まさに、失われた13年。向こう13年間の洪水被害は誰が責任を負うのか!と私は思います。